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しあわせの種 1月

輝かしい2020年をお迎えのことと存じます。今年もどうぞ宜しくお願い致します。 2019年の亥年は「命が宿る年」で2020年は「その命が芽吹く年」だそうです。外気はとても寒く、三月の初め頃までは厳しい寒さに見舞われますが、自然界の木々や草花は、春の光を敏感に感じ日々芽吹く準備を始めています。私たちも春の光をイメージしながら芽吹く準備を整えましょう。

日常の生活では嬉しい事や、ちょっと立ち止まることもありますが、そんな時目を閉じて春の光に包まれる感覚を味わってみて下さい。心が軽く、優しく、あなた自身が春の光そのものになるはずです。 子年の守護本尊は千手観音菩薩様だそうです。春の光そのものになれば、千手観音様のように千の手で出てくる現実をスパッ、スパッとより良き方向に切り拓いてゆけるはずです。

お正月初詣に行かれて神様にお願い事なさいましたか? かなり前にある方から、自分の事は神頼みではなく決意表明した方が良いよと教えてもらってからは「今年はこのような年にしますのでどうぞお見守り下さい」とお願いしています。この命をもらって、生かしてもらって、さらにまだ要求するのではなく、自らの人生を創造してゆきたいものです。
私たちの遺伝子もそのように仕組まれている事が解明されてきています。
ここ10年、生命科学の発展は目覚ましく、ゲノム解析から始まり、遺伝子に関する情報の医療への活用が盛んに行なわれています。先日デパートからのダイレクトメールに遺伝子解析をしてかかりやすい病気を発見してみませんか?という広告が入っていて、こんな時代になったのかと驚いたことでした。そういえば、アンジェリーナ・ジョリーさんが遺伝子検査で、乳がん・卵巣がんの高確率の発症リスクがあるとのことで、乳腺切除をなさった事は記憶に新しいです
遺伝と聞くと親や祖父母、ご先祖様から受け継いだものを想像しますが、なんと私たちの身体の38兆個の1個1個の細胞の中のDNA に、この地球に生命が誕生してから私たちの生命誕生までの生き物の遺伝子が記されているのです。私たちはお母さんのおなかの中で、1個の受精卵から始まりましたが、この時、その遺伝子の情報を使って、1個の細胞が倍々に増え、生命の進化の過程(魚類両生類爬虫類哺乳類)をなぞるように形を変え人間として生まれました。私たちのスタートは、お母さんのお腹の中から「おぎゃー」と生まれたのがスタートではなく、この地球に命が誕生した38億年といっても過言ではないでしょうか?38億年もの命の積み重ねに応援されているわけです。ですから神様にお願いするのではなく、この命を使って「します」との決意表明ですよね。

ところで、親及び本人の環境的な要因や行動及び思考が、遺伝子に影響を与えその影響は次世代にまで引き継がれることが、ここ10年の「エピジェネティクス」の飛躍的な研究で解明されてきています。
つまり私たちの人生は、遺伝的な要因で全てが決定されるのではなく、自らの食生活や環境、思考を変えることで、良い方向にも悪い方向にも選択できる余地があるということ、更には、自ら塗り替えた遺伝子の上書きが次世代にも受け継がれてゆく事が分かってきました。これを「エピジェネティクス」と言います。

「エピジェネティクス」の研究のいくつかの例を挙げておきます。

スティーヴ・コール博士は、孤独な人と社交的な人の免疫細胞の発現に、違いがあるかどうかを調べた結果約2万2,000というヒト遺伝子のうち、209の遺伝子の発現において大きな相違が見られたそうです。孤独感を感じている被験者は、炎症にかかわる78の遺伝子が過剰発現となっており、逆に抗体の生成や抗ウィルス反応にかかわる131の遺伝子においては、発現量の低下が見られたと言っています。
東洋医学ではリュウマチや喘息などのアレルギー疾患を持つ人の感情は、物事に憂いたり、悲しみやすい傾向にあると言われています。また最近の研究では笑いが免疫力をアップしたり、糖尿の人の血糖値が下がったりするという報告があります。思考や感情がやはり遺伝子の発現にかかわっているのですね。

神経学者トレイシー・ベイルの研究によれば、妊娠しているマウスにジャンクフードのような高脂肪食を与えると、生まれた子供はインシュリンに対する抵抗性が低く糖尿病と肥満のリスクが高くなり、さらにその子供が成長後通常のえさを与えても、妊娠して生まれた子供もインシュリン抵抗性が高く糖尿病と肥満のリスクが高かったそうです。
 妊娠中の食事とっても大切なんです。受精卵から生まれるまでの10か月でかたちを変えながら5億年の進化の過程をたどるんですから、凝縮された大切な時期なのです。胎児の1日は160万日以上のスパンに相当するのです。最近の研究では妊娠する前からの両親共の食生活が、生まれてくる子供の遺伝子発現に大きく影響していることが分かってきました。

魚の養殖でバイオリンクを稚魚の時に食べさせておくと成長して食べさせるより発育もよく、病気にかからず何より天然に近くなるということで、近大のマグロから始まり様々な養殖場で使われていますが、いろんな器官や臓器が出来上がる前の遺伝子発現の時期の食べ物がいかに大切か納得です。両親がバイオリンクを飲んで生まれた赤ちゃん本当に発育もよく元気ですもの。

ラットの実験ではよく子供をなめて愛情いっぱいで育てられたラットは、自分が親になった時も同様に子供を良くなめ世話をするそうで、一方あまり世話をしない愛情が薄いラットに育てられたラットは母同様、愛情を注がないそうです。また、愛情が注がれなかったラットはストレスに対処できる「グルココルチノイドの受容体」が少なくストレスを多く感じてしまいます。

サルの実験でも実母サルに育てられたサルと継母に育てられたサルでも同様の報告があり、継母に育てられたサルは成長後精神面で不安定でうつ傾向が見られたそうです。

子育てには母のぬくもりがその子の一生、いや次世代にまで影響するのですね。

子育てはまさしく一大事業。三つ子の魂百までの科学的な立証ですね

Sally日記