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しあわせの種 11月

山々は錦繡の衣をまとい、この一年の実りや一回り大きくなった幹、そして冬の眠りにつく動物達ともにお祭りを喜んでいるかのように、晩秋のおひさまの中で輝いています。
 紅葉狩りやハイキングに行くと、木々の燃えるような赤や黄色に目を奪われますが、それと共に意識して頂きたいのが、木、草花、落ち葉、土からの匂いです。春には発散し伸びゆく香りがあり、秋には芳醇で満ち足りた香りがあります。また1日の中でも、お天気の具合によっても香りは変化してゆきます。普段の私たちの生活は、人工的なものに囲まれ過ぎて、原点がどこにあるのか見失ってしまいます。大自然の中で、意識的に五感の感覚を研ぎ澄まし、自然回帰することで、いのちを養う動物的感を少しでも取り戻しましょう。研ぎ澄まされた五感の向こうに第六感が閃く。

先月は腰痛、関節痛の方が多く来店なさいました。気温が下がり雨の日が多く湿度が高かったせいもあったようです。
 また、ひどい生理痛で病院ではピルの服用を勧められた方が、血行を良くし、女性ホルモンの分泌を良くする漢方薬で痛みが激減し、汗をかけない程冷えていた身体が温まり、汗をかける身体になったとお喜びの連絡を頂きました。

  そこで今月は痛みと血行についてお話させてください。
 さて、私たちの身体の痛みの原因はFig1で示しました様に様々です。
私たちは痛みを感じると、Fig2のサイクルで示したように血液の流れが悪くなります。
体の各組織、細胞へ酸素や栄養が届きにくくなったり、老廃物の回収が滞ってしまいます。細胞は栄養を酸素で燃やしエネルギーを生み出しいのちを支えていますので、血管を拡げる種々物質を出し、酸素や栄養を受け取りやすいようにするわけです。ところがプロスタグランジン等のこれらの物質は、血管を拡げる一方で、組織に炎症を起こし痛みが発生します。

 痛み止めのロキソニンやイブは、発痛物質ができないようにするお薬です。
するとどうでしょう、細胞は酸素・栄養不足のままです。指を輪ゴムで強く縛ると痛くなりますね。これは酸素不足で細胞が苦しなり、血管を拡げる発痛物質を出しているからです。
輪ゴムを外してあげると良いではありませんか?
極端な言い方をすれば、ロキソニンやイブは輪ゴムをしたまま痛みの信号を出させないお薬です。単発的に使うならばともかく長期にわたって服用すべきではありません。胃腸に刺激があり、またまれに腎臓にも悪影響を及ぼす場合がありますので、消化器系が弱い方や、高齢者には要注意です。

ロキソニンやバファリンを飲んでも効かず、お医者さんから低用量ピルを勧められた方の痛みが激減したのは、漢方薬が血液の質を高めさらさら流れるようにし、さらに身体を温めたからです。

皆さん、温泉に入った後は心も体も緩みとても気持ち良いですよね。肩こりやひざの痛みも緩和されます。身体が温められ血管が拡がり血行が良くなり、酸素も栄養も行きわたり、凝りの原因の老廃物が取り除かれたからです。

食生活や生活環境で若い女性に冷え性からくる頭痛や生理痛が増えています。痛み止めで手軽に痛みを消すのではなく是非ご相談下さい。

Sally日記