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しあわせの種 3月

冬の寒さで内側にぎゅーとこもっていた万物の氣が、春のお日様の笑顔で一斉に扉を開けました。
まだ風は冷たい日もありますが、土の中から目覚めた虫たちも活動を始め、梅はほころびほのかな香を、 硬かった木々の芽からは萌黄色の新芽が覗いています。
大きく伸びをして、春の光を身体全体で吸収しましょう。

歓びの春ですが、花粉症の方にとっては憂鬱な季節。
東洋医学では外界物の異物であるウイルス、細菌、花粉などから身を守る力を衛氣(えき)といいます。
衛氣は身体の表面や粘膜にバリヤーのように張り巡らされている防御力と考えられています。防護服の様な感覚ですね。 防護服がなければ色々なウイルスや細菌に容易に感染しますし、外気の温度や様々な刺激に対応できません。 この衛氣の強弱が、花粉症にも関係しています。

衛氣は消化された食べ物(エッセンス)と呼吸によって取り入れられた大自然の氣が合体して全身に張り巡らされます。
食べ物をエッセンスにするのは胃腸のはたらき、呼吸により全身に氣を巡らせるのは肺のはたらきなので、胃腸と肺の養生が大切。
東洋医学では、刺身やサラダなどの生もの、油っこく味の濃いもの、冷たい飲食物、水分の取りすぎが、脾胃(胃腸)を弱らせると考えています。
花粉症が強く出る方、日々の生活お気をつけて下さい。
甘くて、白くて、冷たいアイスクリームは大敵です。今の時期だけでなく夏頃たくさん食べていたら、それが負の貯金となって出てきますのでご注意ください。
マーガリン+砂糖もアレルギーを増悪させますので、菓子パン、ドーナツ等も控えて下さい。

一方大根、レンコンは強い味方ですので、料理をアレンジしてください。特に切干大根は有効です。

花粉症の酷かった方でも、バイオリンクを続ける事で皆さん軽くなられていらっしゃいます。バイオリンクには腸内細菌を整えたり、免疫の暴走を抑えるはたらきがあるからですね。

花粉症のタイプ
冷えタイプ   水っぽい鼻水やくしゃみが多い
足腰を冷やさないでね

<冷えタイプにおすすめの食材>
大根、れんこん、しょうが、ねぎ、にら、パクチー、三つ葉、しそ、みょうが、鮭、えび、シナモン、唐辛子、山椒、こしょう、黒砂糖など

熱タイプ  目や肌が赤くなり、かゆくなる、鼻が詰まる
頭寒足熱

<熱タイプにおすすめの食材>
水菜、せり、大根、ほうれん草、セロリ、春菊、白菜、れんこん、オレンジ、レモン、りんご、
豆腐・豆乳、こんにゃく、白ごま、緑茶など(フルーツは常温で食べましょう。)
混合したタイプ    混合タイプは対処が難しいので、ご相談下さい。

印堂とは眉と眉の間にあるツボです。
鼻の通るまでしばらく、少し強めにじわじわと押してあげるといいでしょう。頭の疲れも取れるツボですから、花粉症で集中力が落ちた時にも使え、一石二鳥。

迎香は鼻翼の両脇にあり、ぐーっと強めに10秒くらいを1セットにして、鼻の通りがよくなるまで押して下さい。
尺沢(しゃくたく)は肘を曲げてできるシワの内側、腱のすぐ外側にあるツボです。肺や鼻を潤し、鼻の通りが解消される効果があります。
免疫のバランスを戻すのに効果があり、この尺沢は押してみると痛みを感じる人が多い部位です。痛気持ちいいくらいに『ぐうっ』と10秒1セットを5回くらい押してみてください。

手の甲、親指と人差し指の骨が交差するところになる合谷(ごうこく)は様々な効果が期待できる万能のツボ。
呼吸器官全体を整える機能もあります。同じく10秒1セット5回ぐらい、強めに押して下さい。 
「胃腸を労(いた)わるツボとして代表的なのが足三里(あしさんり)。
膝のお皿を同じ側の人差し指と親指で囲み、中指をまっすぐ伸ばしたところにあります。同じく10秒1セットで5回くらい押してあげてください。
印堂や迎香を押しても効果がない場合、呼吸器官全体を整える尺沢や合谷も合せてやると『気』の通りがよくなって鼻づまりが解消されることもあります。また、直接関係ないと思われそうな足三里を押すのも、身体全体の体力を上げ治癒力を高めます。
またお灸を使うとその熱がツボの奥に響いて、ツボの力をより一層引き出してくれますのでおすすめです。 ただし、印堂や迎香など顔のツボへのお灸の使用は控えてください。 

Sally日記