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しあわせの種 1月

冬至から少しずつ朝の明るさがほのかに感じられるようになり、季節も社会も一陽来復の兆しが見えてきたような気がします。「陰極まれば陽に転ず」の言葉があるように、コロナで社会が大きく変わりました。皆様のお仕事、生活はいかがですか?新しい環境や新しい事に挑戦していらっしゃいますか?

私事で恐縮ですが、先日1月10日は私の誕生日でした。
お祝いにと夫が大奮発してくれまして、菊乃井に連れて行ってくれました。
お料理は正月の季節感、お祝感にあふれ、最初のお膳が出されたとき思わず「きれい!!食べるのがもったいないと叫びました」
日本食って本当に素晴らしいと思います。旬の食材を使って、お料理の中に大自然の美しさを細やかに表現しています。これを見たとき日本に生まれて良かったと感じるとともに、これから始まる配膳が単に美味しいものを頂くという行為だけではない予感が走りました。
あまりにきれいなので眺めていると、
東京の菊乃井はカウンター席でお料理を目の前でサービスしてくださる修行している方が、
誕生日のお祝いを形にしたお品を説明し勧めて下さり、一口頂くと、私の身体の37兆個の細胞が喜んでいる感覚が湧いてきました。
以前3日間の断食して、初めて重湯を口にしたときを彷彿させるような感覚でした。
お料理や会話を楽しみつつ、自分の内面の感覚にも自然と意識が向きました。
健康に関する仕事をしているので、身体は食べ物から出来ていると考え、食にも気を配っておりますが、忙しくなったり、一人だけの食事になると作るのも雑になり、空腹を満たす、あるいは栄養を入れないといけないという感覚になっていました。
菊乃井での一口ずつの味わいは、混じりけのない純粋さを感じ、食べ物から自分のあり方を教えられました。  自分を野菜に例えるならどんな味だろうか?
大根やカブはなんともいえない甘味がありますが、たまに苦い大根があります。あれは、化学肥料の窒素を多く吸収したからです。
私は、なんでもかんでも心に入れていないか?
取捨選択しているか?が問われます。

また、素材の良さはそれを育んだ大地や水への感謝、それを栽培してくださった方のご苦労も見えてきます。
さらに、素材を最大限に生かした調理法、素材同士の組み合わせによって生まれる新たな風味から 私はそばにいる方々の良さを最大限に引き出せるような接し方をしているだろうか?
画一的な視点、自分の狭い視野での判断で、良い悪いを判断していないだろうかと教えられます。

また、からすみにいかを巻いたものは日本酒にピッタリで、からすみといかの最大の饗宴という感じで、
お酒を飲めない私が、お酒をおいしく3杯も頂戴しました。
私たちは、家庭、会社、組織の中で、それぞれの役割、個性を発揮します。自分が中心とならなければいけない時、あるいはサポートに回らなければならない時等様々な状況でどうすればその場のハーモニーがよりよくなるのか、場の力が湧くのか、もまた、からすみといかに教えてもらいました。

カウンター席で喜んで頂いていたので、板前さんとの会話も弾みました。一人の若い板前さんが、私が心が込もっているとでも言ったのでしょうか、「とっても嬉しいです、上の者からもいつも心を込めるように言われてるんです。同じ材料で、同じ方法で作っても本当に微妙に違うのです。」と目を輝かせて言ってくれました。20過ぎの若い子からこういう言葉をもらうと、とってもうれしいと同時に何事にも「氣を込めて」との強い意識が芽生えました。
新年の素晴らしいギフトをくれた夫に感謝です。

Sally日記