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しあわせの種 3月

大地から一斉に緑が芽生え、植物の力を感じさせてくれる春。それを祝福するかのように、木々はつぼみを膨らませて、次々と色とりどりの花を咲かせてくれます。
桜の花の下での宴。これは秋の収穫の予祝として行われていたそうです。
天の運行では、冬の間、ぎゅっと凝縮していたエネルギーが一気に解放され、形あるものへと変容し季節は巡ります。

私たちもなりたい自分をイメージして桜の花の下で予祝しましょう!!

春咲く庭木や街路樹の中に漢方薬として使われているものがあります。
植物は受粉するため良い香りを放って虫を引き付けたり、外界から身を守るための物質を作り出しています。
私たちの祖先は、自然に溶け込んだ生活の中でこの植物の力を借りて生きてきました。
そして漢方薬として色々な植物の特性を組み合わせ多くの処方が生み出され、現在まで受け継がれています。

丁度今頃、春の光を浴びて黄金色に輝くので「春黄金花」はるこがねばなと呼ばれる山茱萸、秋には真っ赤な実をつけ、種を取り乾燥したものが漢方薬の材料となります。

花言葉は、「感謝」と「恩返し」だそうです。春に光で黄金色に輝かしてもらった事への感謝で秋に真っ赤な実を結ぶ。なんて素敵な事でしょう。私は春の光もそうだけれど周りの方々から沢山の暖かい光も頂いている。山茱萸になろう!!

収斂(しゅうれん)と滋養強壮の働きがあり、肝(血液の貯蔵、調整)と腎生殖と泌尿)の不調の以下の症状のある時に使います。

滋養強壮:加齢や出産などで足腰がだるい、貧血、耳鳴り、めまい、インポテンツ
収斂:虚弱体質や過労等による頻尿、尿漏れ、月経過多、多汗、遺精
八味地黄丸、六味地黄丸、牛車腎気丸、小菊地黄丸等に入っています。八味地黄丸は良く宣伝されていますが、強心作用のある附子(ぶし)や、胃弱者には胃もたれを起す場合がある地黄が配合されていますので、服用の際にはご相談下さいね。

高知出身の植物学者牧野富太郎博士が4月からNHK 朝ドラ「らんまん」のモデルに。
◆私の大好きな博士の言葉
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人の一生で、自然に親しむということほど有益なことはありません。
人はもともと自然の一員なのですから
自然に溶け込んでこそ、始めて生きる喜びを感ずることができるのだと思います。
自然に親しむためには、先ずおのれを捨てて自然の中に飛び込んでいくことです。
そして私たちの目に映じ、耳に聞こえ、肌に感ずるものを素直に観察し、
そこから多くのものを学びとることです。
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如何に生きてゆくのかは、大自然の移ろいが教えてくれているように感じます。我欲を捨て大自然に身を委ねよう。

◆自然から生き方を学ぶ内村鑑三の詩
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二月中句
雪は降りつつある。
然し春は来たりつつある。
寒さは強くある。
然し春は来たりつつある。

風はまだ寒くある。
土はまだ堅く凍る。
青木は未だ野を飾らない。
清きは未だ空に響かない。
冬は未だ我等を去らない。
彼の威力は今尚我等を圧する。

されど日はやや長くなった。
温かき風は時には来る。
芹は泉のほとりに生えて、魚は時々巣を出て遊ぶ。
冬の威力はすでに挫けた。
春の到来は遠くはない。
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内村鑑三:明治期に『代表的日本人』を著し、日本人の素晴らしさを海外に知らしめた。

Sally日記